鑑賞魚用水の管理

鑑賞魚用水の管理

観賞魚、熱帯魚等の水槽、アクアリウムの水質に法律上の管理基準は存在しないため、その内容によって最適な条件を検討しなければなりません。

1.魚の生息地により水質は違う

地球上で魚や水草が生息する水には大きく分けて河川水、汽水、海水があり、それぞれの水質は地域や気候、季節、水深等によって値が異なります。
たとえば海水中のpHは一般的に弱アルカリ性を示し、表面海水中での約8.1から深くなるにつれてpHは下がり、北西太平洋亜熱帯域では水深1000m付近で約7.4と最も低くなるのです。

出典:気象庁HP 2018年データより

このため、飼育する水草や魚がどの地域の、どんな海層からやってきたのか考慮すると、
より最適な水環境の再現が可能となります。

水槽の水を管理するにあたって特に重要となるのは下記項目となります。

2.観賞魚の水質管理 主な測定項目

残留塩素

水道水や飲料水には、殺菌用の残留塩素が含まれています。ヒトにとっては有害微生物を除去してくれるバリアとなりますが、魚類や水草、有用バクテリアに対してはショックを与えてしまいます。

pH

水の性質を知るための重要な指標であり、生体にとって住み慣れたpH値に維持してあげないと、強いショックを与えてしまいます。
一般に海水魚であれば中性‐弱アルカリ性(7.0-8.0)、小型熱帯魚やシュリンプでは中性‐弱酸性(6.0-7.0)が好まれるようです。

亜硝酸態窒素

魚のし尿中に含まれるアンモニアが分解され、亜硝酸態窒素と呼ばれる窒素化合物へ変化します。
またエサの食べ残しや水草の枯葉が存在する場合も数値が上昇します。亜硝酸態窒素は水の清澄度を測る1つの目安と考え、濃度が高くなってきたら換水等を検討しましょう。

測定器の選び方

観賞魚用水で検討される測定器は下記のとおりです。

測定項目 目的
残留塩素 殺菌力の指標であるため、ないことが望ましい。
pH 生体の由来に応じて、
中性‐弱酸性(6.0-7.0)
中性‐弱アルカリ性(7.0-8.0)
亜硝酸態窒素 汚れの指標となるため、ないことが望ましい。
測定のポイント
ドクロ先生

生き物ごとに出身地や生活環境が異なるため、一概に最適の条件を見つけるのは困難です。購入時の店舗スタッフにアドバイスをもらったり、ラベル等に記載された注意事項をよく読むことが重要です。
また水道水質は日々変動するため、こまめに測定することをお勧めいたします。

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