土壌のpH

土壌pHの重要性

土壌pHとは、土の酸性やアルカリ性の度合いを示す値です。
作物により、生育に適したpH(好適土壌pH)というものが異なるため、栽培準備や栽培時には土壌pHの確認が重要です。

pH領域 pH 作物例 至適指示薬
詳細 概要 大概要
酸性 5.0-5.5 茶、つつじ等 BCG SM UNV
弱酸性 5.5-6.0 ジャガイモ、蕎麦等 BCG SM UNV
微~弱酸性 5.5-6.5 キャベツ、イチゴ等 BCP SM UNV
微~弱酸性 6.0-6.5 レタス、大豆等 BCP SM UNV
微酸性~中性 6.5-7.0 サトウキビ、ほうれん草 BTB SM UNV

※農水省:土壌のpHと作物の生育 より

土壌のpH測定は非常に難しく、正確な測定を行うにはガラス電極法が最も適していますが、
ここでは農林水産省の『土壌・作物診断マニュアル』および岐阜県教育用コンテンツ『農業科学資料』を参考に、簡易に測定可能な指示薬による方法をご紹介いたします。

土壌のpH測定方法

  • 1.自然乾燥させた土を40g、水道水100mlに加えよく撹拌する
  • 2.5-10分ほど静置する
  • 3.上澄み液を試験管に採取し、指示薬を滴下する
  • 4.検水の発色に一番近い濃度を読み取る

1. 自然乾燥させた土を40g、水道水に加えよく撹拌する

自然乾燥させた土40gを水道水100mlに加え(比率2:5)、約3分間撹拌する。
(フタの出来る容器で1分間激しく撹拌でも可)

小枝や石が混入している場合、目の粗いふるいで除去すると観察が容易になります。

2. 5-10分ほど静置する

上澄み液が透明になるまで5-10分間程度静置する。

保水加工された培養土など、沈殿分離に長時間を要する場合、
コーヒーフィルターでろ過すると検水が得やすくなります。

3.上澄み液を試験管に採取し、指示薬を滴下する

上澄み液を試験管に10ml採取し、指示薬を0.5ml添加。
層に分かれてしまった場合はスポイト等で液体部分のみを採取します。

4.検水の発色に一番近い濃度を読み取る

発色に一番近い色を読み取る。

レンズの後ろにも検水をセットすることで、検水の着色や濁りの影響を少なくできます。

土壌のpH次第で、土の中にいる微生物の働きや作物の育ち具合も異なり、土の酸性、アルカリ性は農作物の成長に大事な要素の1つです。家庭菜園やガーデニングを楽しまれる際は、実りある収穫に向け、上記の値もどうぞご検討ください。

測定器の選び方

測定のポイント
ドクロ先生

土壌のpHは地域や使用されている水、育てられている作物の量等によって異なります。また肥料を添加している場合はその種類にも左右されます。

土壌pHでお勧めの水質測定器

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育てたい作物に応じて、ページ上部の表より至適指示薬をご確認ください。

このキットでできること
  • 交換用ダイヤルを差し替えれば、様々な範囲のpH測定が可能。