「希釈」を学ぶ

便利な希釈方法

希釈方法を理解することで測定範囲を変更できます

1.「希釈」がわかると
どんなメリットがあるの?

希釈操作を把握すると、残留塩素や過酢酸などの測定濃度の幅が広がります!
たとえば残留塩素を測るための簡易型miniは全部で4モデルありますが、測定範囲はそれぞれのモデルで決まっているので、測りたい範囲が決まっているヒトは特に悩むことはありません。

当社製品と測定範囲の例

モデル名 対象濃度 測定範囲[ppm](mg/L)
簡易型mini-Cl2-L 低濃度 0.1/0.5/1.0/2.0
簡易型mini-Cl2-M 中濃度 1.0/2.0/6.0/10.0
簡易型mini-Cl2-H 高濃度 10/20/60/80
簡易型mini-Cl2-SH 超高濃度 100/200/300/600
モデル名 簡易型mini-Cl2-L
対象濃度 低濃度
測定範囲[ppm](mg/L) 0.1/0.5/1.0/2.0
モデル名 簡易型mini-Cl2-M
対象濃度 中濃度
測定範囲[ppm](mg/L) 1.0/2.0/6.0/10.0
モデル名 簡易型mini-Cl2-H
対象濃度 高濃度
測定範囲[ppm](mg/L) 10/20/60/80
モデル名 簡易型mini-Cl2-SH
対象濃度 超高濃度
測定範囲[ppm](mg/L) 100/200/300/600

2.希釈操作が活躍する場面

次亜塩素酸水・塩素系消毒剤の残留塩素濃度を測ってみよう 

ここに、濃度が不明の検水(次亜塩素酸水の原液)があります。

市販次亜塩素酸水や自身で調製した塩素系消毒剤希釈液は濃度が適切ではない可能性があります。また購入や調整から時間が経過することで、徐々に残留塩素濃度が減少している場合があります。こんな場合に実際の残留塩素濃度を確認してみましょう。

このような形で希釈の考え方を使えば、一つのプレートを購入することで広範囲の測定が可能となります。

塩素系消毒剤の濃度はあくまで「公称値」です。
液体に溶けた塩素剤は、密封ボトルの中でも常に分解⇔生成を繰り返しており(「化学平衡」と呼ばれます)、
濃度をぴったり維持することはその化学的特性上困難です。また保管状況や気温、使用状況等により濃度が刻々と変化します。

このため厳密に濃度を確定して使用したい場合は、上記のような希釈操作により原液濃度を確定し、
そこから計算により必要とする濃度の溶液を調製する必要があります。