白菜やかぶ、きゅうりの浅漬けや和風キムチによる腸管出血性大腸菌O-157食中毒事件は後を絶たず、いずれも死者を含む大量の患者が発生しております。いずれの食品もpHは酸性が弱く、調味液等の栄養が豊富なため、微生物が繁殖しやすい環境となります。
食水系感染症を引き起こす細菌はほとんどが塩素や過酢酸での殺菌が可能です。ぜひこまめな濃度管理を行い、「つけない・増やさない・やっつける」の徹底を心がけましょう。
食品衛生や製造工程の管理において留意が必要となる“水の管理”は大きく分けて下記の2つとなります。
食器洗いや製造用水
お冷や等飲料水の提供
食品衛生法、水道法
大量調理施設衛生管理マニュアル等
遊離残留塩素が0.1㎎/L以上であることを、
始業前及び調理作業終了後に毎日検査し、記録すること※1
※1大量調理施設衛生管理マニュアルおよび学校給食における食品衛生法に基づく衛生監視指導について
ダスターや器具の殺菌
生野菜、漬物の殺菌
食品ごとの衛生規範
厚生労働省通達 等
試用する殺菌料(次亜塩素酸ナトリウムや過酢酸)や使用場面ごとに管理基準や濃度が異なります。
水道局が配水する水を使用する場合は水道法に準じるため、
詳細は飲料水・上水管理や貯水槽の管理を参照ください。
野菜及び果物を加熱せずに供する場合には、飲用適の流水で十分洗浄し、必要に応じて次亜塩素酸ナトリウムの200mg/ℓの溶液に5分間(100mg/ℓの溶液の場合は10分間)又はこれと同等の効果を有するもの(食品添加物として使用できる有機酸等)で殺菌を行った後、十分な流水ですすぎ洗いを行うこと。
(出典:厚生労働省:大量調理施設衛生管理マニュアル)
次亜塩素酸水の種類 | pH | 有効塩素濃度 |
---|---|---|
強酸性‐次亜塩素酸水 | ≦2.7 | 20~60 ppm |
弱酸性‐次亜塩素酸水 | 2.4~5.0 | 10~60 ppm |
微酸性‐次亜塩素酸水 | 5.0~6.5 | 10~80 ppm |
対象 | 過酢酸濃度 |
---|---|
鶏の食肉 | 2000ppm以下 |
牛及び豚の食肉 | 1800ppm以下 |
果実及び野菜 | 80ppm以下 |
(出典:厚生労働省:過酢酸及び過酢酸製剤の規格基準)
食品衛生で検討される測定器は下記のとおりです。
項目 | 濃度 | 一般用測定器 | 業務用測定器 |
---|---|---|---|
残留塩素 | 低濃度 | アクア・タブ | DP-1 |
高濃度 | アクア・ハイ | SBo-10 | |
次亜塩素酸水 | – | 簡易型 mini-Cl2-H | |
過酢酸 | 低濃度 | 簡易型 mini-PAA-L | D-PAA |
高濃度 | 簡易型 mini-PAA-H |
白菜やかぶ、きゅうりの浅漬けや和風キムチによる腸管出血性大腸菌O-157食中毒事件は後を絶たず、いずれも死者を含む大量の患者が発生しております。いずれの食品もpHは酸性が弱く、調味液等の栄養が豊富なため、微生物が繁殖しやすい環境となります。
食水系感染症を引き起こす細菌はほとんどが塩素や過酢酸での殺菌が可能です。ぜひこまめな濃度管理を行い、「つけない・増やさない・やっつける」の徹底を心がけましょう。
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